2010年4月
このころの出来事
・ママさん宇宙飛行士山崎直子さん宇宙へ
・アイスランドの火山噴火で世界の空港マヒ
・ギリシャ財政危機、ユーロ圏緊急支援
・上海万博開催
2010年4月
今年の春は一体どうしたというのでしょう。と挨拶代わりに口にするほど異常気温の春でした。冬のような寒さの日が4月の半ばを過ぎてもやってきています。
地球上のあちらこちらで大きな地震があったり、ヨーロッパ各地の空港が閉鎖されるほどの火山の噴火があったり、自然の脅威を見せつけられる昨今です。
先日、東儀秀樹さんのコンサートに行ってきました。東儀さんは、ご存じのように雅楽を継承する御家に生まれた方で、コンサートではお母様やお姉さまも共演されました。
バックに竹を一列に配し、ほの暗い舞台に、平安時代の衣装をつけたお三方が座り、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)龍笛(りゅうてき)を演奏するのですが、聞いていると、平安時代の夜の闇が想像されました。月の明るさに照らされる木々の美しさや空一面に広がる星のまたたき、そして、月も星も出ない闇夜の深い暗さ。
そういった暗さの中で、平安時代の人たちは目に見えないものの力を信じていたのだろうと想われました。雅楽の音に魅せられながら、怨霊や魑魅魍魎が跋扈したであろう平安時代の夜の闇を想っていました。
自然は平安時代の昔から、変わっていないのに、私たちが自然を恐れる気持ちを忘れていることに気づかされます。
地震が起こるとプレートの移動だとか何とか、科学的な説明がつけられ、私たちは「なるほど」と理解不能ながら、分かったような気分になってしまっています。エルニーニョの影響なのよといわれると、「ああ、エルニーニョなのね」と分からないにも関わらず、相槌を打っている自分がいます。平安時代のように、自然を恐れ敬う気持ち、自然と共存しているのだと思う気持ちを大切にしなければと思い知らされる昨今です。
さて、今年もソロコンサートのご案内を差し上げます。
オペラのアリア「私を泣かせてください」やミュージカル「南太平洋」の中の「魅惑の宵」に挑戦します。
お客様が優しい気持ちになって、お帰りになるようなコンサートにしたいと願っています。